tskの兄もオーディオ好きである。
音楽を聴くのが好きなのは当然で、その再生機器にも人並み以上にこだわる・・・
そう、いわゆる「マニア」なのであった。
彼は、奥さんを説き伏せ、念願の往年の銘器をようやく手に入れたのだった。
それが、SANSUIのAU-α907L EXTRA(1989年製)である。
先日、兄の家へ行ったとき、「まあ聴いてけよ」と大音量で聞かされた音は、確かに強烈なパンチがありながら、繊細さも併せ持つすばらしい音だった。音密度が高いと言おうか、濃密な音というべきか。ボーカルの艶感もタップリと堪能できる。
このアンプが作られた時代の価値感、求める音の方向性がよく分かる。多分どのメーカーが作ってももうこの音は出せないと思う。そういう意味で我々は唯一無二の惜しいメーカーを失ったのだと残念な気持ちにさせられる。
スピーカーの駆動力も文句ない。なんせ、いまどきの基準からすれば大型スピーカーに分類されるだろうDIATONEのDS-73Dを軽々と鳴らすのだから。
うちの真空管アンプとは桁が違う異次元の音。我が家のシステムも自作の真空管アンプとBOSEの205でかなり繊細でピュアな音なのだが、いかんせんパワーの違いからくる「迫力」ではまったく勝負にならない。もっとも値段の桁も違うので当たり前といえば当たり前なのだが。
マジでSANSUIのアンプ欲しくなったぞ。
まずいぞ。これは・・・
買ってしまいそうだ。発売当時で数十万円のこのアンプ、確か○万円で買えたと言ってたな・・・そのぐらいならがんばればtskだってなんとか・・・
いや、ちょっと待てよ。最近、資金はすべて株に投資してるから。手持ちの金が・・・
預金を崩せばなんとかなるか・・・いや待て、それでは・・・
(以上の思考時間約1.7秒)
「いままで使ってたアンプあげるけど。欲しい?」
ということでもらったのがこのアンプ。ONKYO Integra A-817XG(1989年製)
早速メインのシステムに組み込んでみた。
おーっ。迫力のある音である。繊細さもかなり高いし、ホワイトノイズ、ヒスノイズはほとんどなし。兄貴よありがとう。持つべきものは兄弟だ、いやマニアの兄だ。
と思ったが、左チャンネルにわずかにガリが(泣)。
だが、トーンコントロールをパスするダイレクトモードで聴くようにすればほとんど症状がでないのであまり問題視しないようにしたい。いずれ、アンプを買うまでのつなぎだし。(てゆうか、もうアンプ買う気でいるし・・・)
個人的には、これまで軽量級の繊細さ重視のシステムを組んでいたこともあるからなのか、少し低音が強すぎると感じる。あくまでデフォルトの音でだが、なので、ほんとはトーンコントロールでバスをマイナス2~3ぐらいにしたいところである。
しかし、ほんとに艶やかで濃厚ないい音がする。兄の新しいSANSUIのアンプに比べればもちろん劣るのだが、それでも、発売当時にSANSUIのAU-α607L EXTRA(兄が買ったアンプの廉価機)、SONYのTA-F333ESGとともに同価格帯でベストバイを競った人気商品だったことがよく分かる。
聴きなれたCDで新しい発見があったりするのも楽しい。オーディオシステムも再生するのに得手不得手が当然にあるわけで、このアンプの場合、ベースの効いたロックや、中音の美しいヴォーカルが合っている感じか。
このアンプ、ガリの状況から見ても寿命はそう長くないだろう。故障しても多分修理はしないと思う。
あと何年の付き合いになるか分からないが、とりあえずは「ようこそ我が書斎へ」と言ってやりたい。
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