2018年12月30日

No.56 「ボヘミアン・ラプソディ」~クイーンファン、いや洋楽ファンなら絶対見るべき映画!~

(追記 2019.1.11)
2回目見てきた! やっぱり素晴らしい。不覚にもまた泣いてしまったじゃないか。エンド・クレジットでドルビーアトモス対応なのを確認。イオンシネマ福島では対応していないのが残念・・・

(以上追記終わり)


映画館のナイトショーで「ボヘミアン・ラプソディ」を見てきた。
イギリスが生んだ伝説のバンド「クイーン」のヴォーカル、故フレディ・マーキュリーの生涯をクイーンの名曲で辿るいわゆるバンド伝記物の映画である。

2018年11月9日に日本で封切りされたこの映画、12月25日時点で国内興行収入は60億円を超え、観客動員数が450万人を突破。


レジャーの多様化とともに勢いの弱い今の映画界で10億円超えれば「ヒット作」、20億円超えれば「大ヒット作」と言われる中、近年稀に見る「超ヒット作」と言えるだろう。

なぜ今「クイーン」なのか?
そんなにすごい映画なのか?




実はかれこれずっと映画館に行っていなかった。
映画って公開後しばらくするとDVDで発売されるし、そもそも今ではネットで購入してそのまま家のテレビで鑑賞できてしまう。




だが、今回は違った。
興行成績だけじゃなく、視聴後の評判がすこぶるいいのである。
「役者達がいい演技している」
「フレディの孤独と苦悩が伝わってくる」
「映画館の最先端のドルビーサラウンドで聴くクイーン最高!」
「ラストの21分間のライブシーンに感涙!」

ここまで言われた映画を見に行かない理由はないでしょ!

ということで見てきた・・・そしたら・・・
「すごく良かった。圧巻。感涙。・・・伝説に偽りなし。」

ドン、ドン、パッ、ドン、ドン、パッ、で誰もが知る「We Will Rock You」
Jリーグでおなじみ「We Are The Champions」
レディーガガの名前の由来となった「Radio Ga Ga」
最も人気のある曲の一つ、唯一無二の旋律「Killer Queen」
そして、この映画のタイトル曲であり、20世紀の音楽遺産とも称される名曲、「Bohemian Rhapsody」

ほかにもたくさんの名曲たちが最高の迫力と映像で迫ってきた。
映画館の音響の迫力はすごい!(最新のドルビーアトモスではなかったが)
大画面と大音響と超重低音が組み合わさるとライブ感がもう半端ない。

そして、フレディ役の俳優ラミ・マレックが、生涯の友人となる女性との恋、セクシュアリティの悩み、エイズ宣告、家族とのあつれきなどフレディの孤独と再生を繊細に好演していたのが印象的だった。
(余談だが、憧れの「ルネ・ラリック」と毎回言い間違えてしまう・・・いい加減覚えろ! → to俺)
ラミの話す声は本人の肉声よりややだみ声感があるかなと思った。
でも、仕草やポーズはフレディそのもの、ステージパフォーマンスに至っては顔のそっくり度はそれほど高くないのに、もうフレディ本人にしか見えない。
「好演」はかなり控えめな表現、ライブシーンに限れば名演どころか怪演と表現しても良いかもしれない。

toskaniniが小学生の頃、クイーンの初来日があり日本のティーンの女子の間でブームが起こった。
そんな頃、ある日同級生のタモツくんの家に放課後遊びに行ったら、彼の高校生の姉さんがいて、(小学生から見ると高校生は大人にしか見えない)ミュージックライフ誌のクイーン特集を見せてくれ、45回転のシングルEP盤で何曲か聴かせてくれた。

その時はあまり胸に響かなかったけど、その後、中学生になってラジオで毎晩洋楽を聴くようになり、TOTOやKISSなどと一緒にお気に入りのバンドとしてかなりはまって聴いた覚えがある。

そうこうしているうちに時代は80年代に、バンドたちの表現の場がラジオからTV、さらにMTVへと移り変わり、UKアーティストもワム!やカルチャー・クラブなどの新世代台頭で一時クイーンでさえ時代遅れ扱いされつつあった。

フレディが、マッチョスタイルになって(ある意味、当時アングラだったゲイのステレオタイプを大衆に広めたのは実はフレディが初めてだったのではないかとtoskaniniは思っている)ファン層が変化したことも人気に影響がかなりあったろう。

それが、まだまだ超一流のバリバリのロック・バンドとしての存在感を示したのが、今回の映画に取り上げられた1985年のライブ・エイドであり、1986年のウェンブリー・スタジアムでのライブだったような気がする。

次の2枚の写真は、観客を熱狂させるフレディのステージプレイを象徴するロック史に残る名ポーズだと思う。
誰が何と言ってもフレディこそがtoskaniniの中ではカリスマ性に富む永遠のロックヴォーカリスト断トツで超絶のNo.1である。

昔から奇抜なステージファッションで有名なフレディ。
(ただの奇抜じゃなく、突き抜けている感有り)
でも、この黄色のジャケットにジャージの下、アディダスの靴がこんなにカッコいいコーディネイトだとは・・・。
ロックコンサートのステージにジャージで立つか、ジャージだよ?ジャージ。
toskaniniはこの服が一番好き。
常人離れしたファッションセンスにただただ脱帽である。




そんな懐かしさと、若くして亡くなったフレディのことを想い、もっと歌いたかったろうな、とか思って、映画の終盤のライブシーンには涙が止まらなかった。
一部の史実と異なる演出や「奇跡の21分」の触れ込みの割にはカットされていて20分より短いライブシーンなどにケチをつけて受け入れないコアなファンや批評家もいるようだが、toskanini的にはそんなの全く気にならない。

むしろ、もしフレディの「魂の輝き」が映像化できるのだとしたら、きっとあのウェンブリースタジアムのライブシーンなんだろうと思う。

伝説のバンド、クイーンの名曲は世界中の人々に愛され、CMソングにも数多く使用されているので耳にしたことのある人も多いはず。

この映画の歌声は一部を除きマスターテープのフレディ本人のものを映像に重ねているとのこと。(一部は声そっくりさんのものらしいが)
映画の公開がいつまでかは分からないので、本家を、それも音質迫力最良の本家を聴けるうちに聴くべきと思う。

タモツくんの姉さんもどこかでこの映画を見てるかな。

洋楽好きな友人を誘ってもう一度観に行こうと思う。


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