2014年8月21日

No.38 (また)買っちゃった・・・パナソニックのコンポSC-PMX9

「常識」は極めて多くの人に受け入れられているがゆえに「常識」たり得るのだと思う。

オーディオの世界で言えば、「いい音を出す機器は高価」が常識であり、メーカーもユーザーもそれを「前提」に合理的行動を選択する。

これは基本的に覆ることはない。
なぜなら、この常識が覆ると、高級な機器が売れる理由がなくなってしまうのだから。
それゆえメーカーも、たとえ技術的には可能であっても、暗黙の了解で「常識を覆すような機器」を発売しない。

・・・はずである。というかはずであった。



(コミック本「釣りキチ三平」との比較でスピーカーの小ささが良く分かる)

tskはこの常識がとうとう覆ってしまった、と本当に思った。

そのぐらいエポックメイキングな機器だと思う。このSC-PMX9は。

導入の経緯はというと・・・

今年の夏、2階の約10畳の洋室を模様替えし寝室兼第二のリビングにすることにした。
書斎からオーディオセットも移設しなくちゃ~と思ったが・・・
DIATONEのスピーカーの大きさによりあえなく断念。
サブのオーディオセットを新調することにした。

早速、購入方針を検討・・・この機種選びに悶々と悩む時間がたまらない(笑)


1 コンパクトであること。

 大きいと取り回しやセッティングが大変。迫力重低音より美音系中高音を目指す!

2 安いこと。(最大のコストパフォーマンスを追求)

 所詮サブ機なので安いにこしたことはない。部品の多機能IC化や音源のデジタル化など技術革新による単位費用当たりの音質極大化を図る!

3 音がいいこと。

 当たり前である。

4 iPodとの親和性が高いこと。

 Docでのデジタル接続機能は必須。WiFiとBluetoothはあればベター。

5 国産メーカーのオーディオであること。

 内需拡大とオーディオ界の勢いを取り戻す活動展開中!(個人的に)。

・・・でいつもどおりにネットで口コミ、レビュー、購入体験記、改造記事、などを調べまくった結果、あっけなく購入機種が絞りこまれた。


パナソニックのSC-PMX9 と ケンウッドのK-531


だが、この段階ですでに、SC-PMX9の音の絶賛され具合がおそろしい。

「買ってみたら、超絶に音が良いので、もう1セット買った」というレビューを見つけたときはマジビビった。そして、そんな2セット買いしてる人が「何人も」いることにさらに驚愕した。

機能的には似たような物だなと思いつつ、すっかりSC-PMX9に気持ちが傾いたところで、トドメは仕様確認でK-531はiPodが第4世代までしか対応していないことが判明。SC-PMX9はきちんと第5世代まで対応するのであっけなく機種決定!


他人に欲望を刺激されたくないと強がりつつも、毎回、視聴なしに他人の耳だけを頼りにネット即買いするtsk。毎回、衝動買いを反省するが改心できず・・・イカンな。

気づけばAmazonをポチっとして、その約36時間後には手元に届いてしまった。

手持ちのスピーカースタンドに雑にセッティングして早速音出し。


「うおっ 確かに・・・」

思わず唸ってしまった。
実売4万円しないコンポがここまでの音を出すのか・・・

一昔前なら、多分、数十万でアンプ、CDプレーヤー、スピーカーを別々に揃え、スピーカー台、インシュレーターなどのセッティングに時間を掛けないと得られなかった音が、箱から出して付属の安ケーブル繋いでサクっとスピーカー台に載せただけで得られるなんて・・・正直有り得ない。


オーディオ歴30年の常識を覆す音である。ホントに驚愕ものである。


その後、付属の貧弱なスピーカーケーブルを、ベルデン8470に交換。スピーカーにオーディオテクニカの定番インシュレーターAT6089CKをかませ、定在波の発生を抑えるように壁との距離と角度を調節しセッティングしてみた。スピーカー間を約1.5m、リスニングポジションは約2.5m離れたややファーフィールドにしてみた。


・・・さらに音が良くなった。

エンクロージャーサイズからは想像できないほどの低音にキレと締まりが出たのと、音が一皮むけて濁りが取れた感じ。
素体の能力が高いからだろう。定番のチューニングやセッティングの効果が素直に現れる。

次に、ニアフィールド(約1.0m)で聴いてみたが、これもまた良し。セパレート感が増すが違和感はなく、音は周波数が高くなるほど指向性が高くなる性質を持っているからスピーカーをきっちり内向きにすればかなりクッキリ度が高くなる。ファーフィールドと甲乙つけがたくもう完全に好みの世界である。


ただし、スピーカーが3Ωで低能率なので、このコンポはアンプ部とスピーカーをペアで運用することが前提で、別のスピーカーや別のアンプ、との組み合わせだと実力が発揮できないらしい。(ネットの噂によればであるが・・・自分ではまだ試していないが、多分そのとおりだと予測はできる)


CD、USBメモリ、iPodのドック接続はいずれも良音。

Bluetooth接続は音の情報量がギュッと圧縮されて送信されるからだろう、ドック接続に比べて密度が低く厚みのないサウンドになるが、BGM的な使い方なら十分満足できる品質だろう。

しかし、ほんといい音がする。

往年の銘機で自宅オーディオを構成してる兄に聞かせたら、サイズと音のミスマッチにびっくりしてた。

センターユニットのデザインはまあ普通、可もなく不可もなくだが、ピアノブラック仕上げのスピーカーはクラスを超えた高級感がある。インテリア性もまずまず合格。

tskはかつて海外製のスピーカーの仕上げの雑さに辟易したことがあるので、その意味でも国産メーカーの仕上げの丁寧さや検品能力に抜群の信頼を置いている。

パソコンと違って後継機種の方が性能が上がる保証はなく、むしろ、コストカットの理由でその逆が多いのが今のコンポセット業界である。

「一期一会」に近いのだから、良いと思ったら迷わず即買いすべきであろう。

2セット目を買ってしまう人の気持ちが今ならとてもよく分かるのである。


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