2018年11月1日

No.55 サーファー文化に憧れて・・・コンカラーのレザースニーカー

80年代から90年代に大学生や就職間もない青年期を過ごした人なら、誰もが目にしただろうイメージ。

それは鈴木英人氏の描くイラストの世界。




アメリカ西海岸。
疾走するオープンカーとどこまでも青い空。
白い波とサーファー、そしてビキニガール。
オレンジと紫に染まる夕暮れの海。

toskaniniがダイバーズウォッチ好きなルーツも実はこの辺にある。
(参考:3つの記事)

「シェルダイヤルの美しい腕時計 ケンテックス マリンマンを買った」

「セイコースキューバ 真珠の輝き」

「ストレス解消で衝動買い!? オシアナス マンタ OCW-S1400-1AJF & SEIKOオレンジモンスター」

鈴木英人の世界観への憧れと、そして実際に若い頃、短い期間サーファーだった時期がある影響で、真夏のファッションは基本、サーフパンツにTシャツとなる。
年甲斐もなく今でも、である。
そして、その着用期間は地球温暖化の影響により年々長期化の一途をたどっている(笑)



■コンカラー 「BREEZE(ブリーズ)」
10数年履いて、かかとの滑り革が破れ修理費が予想以上に高くつくことがわかったので先日廃棄処分した。お疲れ様でした・・・

サーフスタイルのファッションに通常のスニーカーは似合わない。
固すぎるのだ。
もっとこうサーファー文化というか、夏空の青さや潮風、波の音とか波乗り後のけだるさや、服の着こなしのルーズさなんかにシンクロするシェイプや機能美が必要になるわけで、ナイキやアディダス、プーマ、コンバースはメジャースポーツの足元を彩る体育会系的優等生だし、ミズノやNBはジョガーイメージ、スタンスミスも由来は芝用テニスシューズなのでまるっきり世界観に合わない。
かといってサーフブランドのシューズの定番、「VANS」、「DC」、「REEF」あたりだと履いてる若者もけっこう多くてつまんない気がする。
もっとマニアックで尖った感がほしいかなと。

ということでサーフスタイルシューズとしてはもう長いこと「Conqueror(コンカラー)」一筋である。
「Conqueror」 = 「征服者」って名前の意味も格好良い。
出回っている数も少なく好きな人だけが知ってる、みたいなブランドである。

特徴は・・・
「一般のシューズショップでは手に入らず、また少量生産のコンカラーのコンセプトは、ファッションに個性を求めるサーファー達に受け入れられサーファー御用達のフットウェアとして認知されました。・・・ブームや流行にとらわれないベーシックなスタイルを常に守りながらも、その独特の個性により近年ではサーファーのみならず様々なスタイルのユーザーへ広がりを見せています。サーフブランドからライフスタイルブランドへと進化し続けるフットウエアブランド、それがコンカラーです。」
(公式HPより引用)

この「一般のシューズショップでは手に入らず」の部分が
むしろ良い。
マスプロダクト色や大衆感が薄く、要は通好み。少数のロットを本気で欲しがるサーファーしか履いてない。
地元福島の企業「XEBIO」が全国でも数少ない取扱店なのはラッキー!



■コンカラー「ROOTS(ルーツ)」
6~7年ぐらい前に購入。現行品はスエード革モデルしかないため、絶版となったこのレザー製のルーツは今や希少な一足である。
コンカラー定番のトリコロールカラー。
超お気に入り♪
絶版後も少し前まではネットにも在庫がわずかに流通していたようだが、現在はどこもSold Out!である。
小指側のレザーの当て革がデザイン上のポイント。
見てのとおり、マリンデッキ用シューズだが滑り革がスエード仕様なのでゆるめの履きこなしでも踵がずれないから靴の中で足が動くことはない。
幅広で甲高が低い独特のスタイルで遊び人風サーファーの足元を飾る。

サーフスタイルには個人的に「遊び」の要素が不可欠ではないかと常々思う。
遊びまくるの「遊び」のほうじゃなく、車のハンドルの遊びやゴム紐の伸びとか、ピッタリ切るんじゃなく少し幅を残してカットするとか、いわゆる「ゆとり」とか「余分さ」とか「無駄さ」のほう。

・・・ということで、ビジネス用の革靴はあえてジャストサイズにこだわるし、毎朝靴紐もきつめにしっかりと締める。
脳に刺激が届くように。
仕事モード中は気が緩まないように、である。

逆に、休みの日には靴を思いっきりゆるめに履く。
ゆったりと。
サーファーって波と格闘してる時間以外は、青空の下、砂浜の上で、身も心も弛緩しまくってるんだから、それぐらいで丁度良い。



■コンカラー「BREEZE(ブリーズ)」
2018年購入(メルカリで新品同様品を)。イエローの内側が破れて履けなくなったので次は何色にしようかな♪、と思って公式HPをチェックしたらブリーズ現行品のカラバリはスネーク柄、黒、トリコロールの3つだけ!
・・・で黒にしたのだが、んーっ正直サーファーっぽい能天気さが失われてしまっている。ぐっとデザインが引き締まり、まるで就職して都会派へ堕落してしまった陸(おか)サーファーのよう。愛着としては残念ながら「今ひとつ」と言ったところである。



新旧ブリーズの図。イエローが汚い(笑)
(新旧で足先の縫い目が微妙に異なる)

コンカラーは日本製なので幅が日本人向けに設計されていて多分EEE、インソールには、防臭、抗菌、即乾、通気性、衝撃吸収に優れたリサイクル素材で成形される高級高機能インソール“POLIYOU”を全モデルに採用しているため、履き心地も良い。
また、アウトソールの硬質ゴムはブリーズのイエローが10数年ほぼ毎週土日に履いていたヘビロテだったにもかかわらず廃棄するまで修理いらずだったので耐久性も抜群、アッパーも本革なのでかなり手入れのしがいのある靴=愛着の湧きやすい靴だと言えよう。
 合成皮革は数年で表面の質感が失われ、10年持たずに変質やベタつき・加水分解で使えなくなる。も一つ加水分解でいうとアウトソールが生ゴム系なので通常のスニーカーのウレタンソールと違って基本加水分解しない仕様。これとても重要なことで、スニーカーが結局、toskaniniのコレクションの対象にならない理由が、結局、どんなに大切に取り扱っても時間の経過とともにボロボロになってしまうのがわかってるなら、誰がそんなモノ買うのかっていう話である。なので、靴は革ソール・硬質ソール仕様の革靴かゴムソールのコンカラー以外、買いたくないのである。

手入れは基本、ブラッシング~クリーナー~ミンクオイルの3段攻撃(ジェットストリームアタック的な)である。
この手入れで、ブリーズのイエローのアッパーはほぼ買った状態の柔らかさとしなやかさを維持出来ていたので、多分これで基本はオッケーなのでは、と思ってる。


手入れもさることながら、コンカラーのマリンシューズやサーフスタイルシューズはデザインが秀逸な絶版品も多いのでメルカリやヤフオクで探す楽しみも案外面白そうである。


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