2022年5月19日

No.93 国産鉱物21 福島県産の蛍光鉱物

子どもの頃、視力が2.0だったころに見た、夏夜の天の川の美しさが忘れられない。
群青色の夜空に輝く無数の星々。
当時は、その辺の農業水路のいたるところにホタルが普通に飛んでいたっけ。

蛍光鉱物の美しさに惹かれるのは、そうした原体験が作用しているのかもしれない。
なぜだかそう思えるのだ。




上:カルサイト(方解石)
  福島県 X鉱山産
左:ウェルネライト(ウェルネル石)
  カナダ ケベック州 グレンビル鉱山産    
右:ウィレマイト(珪亜鉛鉱)
  アメリカ ニュージャージー州 フランクリン鉱山産

部屋の明かりを少し落として、365nmのフィルター付き紫外線ライトを照射したところ。
普通のブラックライト(外国製の普及品だと395nmが多いらしい)よりは短波より。フィルターで余分な可視光線をカットするのでクリアに蛍光効果が確認できる。

なかなかどうして!
世界に名だたる有名で代表的な蛍光鉱物に負けてないじゃないの、うちのカルサイト!
しかも、赤と青白の2カラーの蛍光石だし。
丸い部分はマンガン含むカルサイトで、その上に横向きで筋状に青白く光るのはマンガンを含まないカルサイトである。
ちなみに、右の石、フランクリン鉱山産の緑に光るウィレマイトの隙間も有名な蛍光鉱物ジンサイト(紅亜鉛鉱)で本来もっとピンクとオレンジの中間の色に強く蛍光するのだが、うっすらピンク、しかもぼんやりにしか蛍光していない。これは紫外線の当たり具合の関係で直射だともっと綺麗である。


蛍光する石たちを星々になぞらえ、ウィスキーを飲みながら今日も一人悦に入るのであった。(^^)

蛍光鉱物採集に関する今後の計画としては、地元川俣町の鉱山関係地から緑色に蛍光するウラン由来の蛍光鉱物が採集できるので、がんばってゲットするのが次の目標である。
(先の大戦の終戦間際、帝国陸軍と旧理化学研究所が共同で戦局打開の切り札とするため秘密裏に原子爆弾製造を研究していたのは有名な話。そのため福島県の石川町と川俣町の2箇所でウラン鉱物の試掘が行われた。)
乞うご期待!!

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