宮城県の某河川産メノウ…に見えるが
実は、宇宙世紀0078年にジオン公国軍が極秘に開発した試作モビルスーツ、ザク級MS-05Si型「シ・リコーン」である。
写真のとおり現存するのは頭部のみとなっている(笑)
昆虫の複眼から着想を得て独立稼働する多数のミニカメラが標準仕様のモノアイに代わって採用され、コックピット内のマルチモニターに最大20まで戦場全体の映像ショットを同時に投影できる。
モビルスーツ小隊の指揮は原則として搭載母艦内から行うことが公国軍兵利運用規定第12条第4項の各号に定められているが、この05Si型は、同項第3号ただし書きが想定する限界局地戦等における「モビルスーツによる複数モビルスーツ小隊の直接指揮」の可能性を探るため、指揮用の旗機となるべく開発されたものである。
また、もう一つの特長は、地球との交易品である石英と水晶から抽出した高純度のケイ素硬化成分を装甲に配合することで、強度を増大させるとともに装甲表面部分を半透明化しビーム兵器を屈折・散乱・反射させ実質無力化するという画期的な機構「HPA(Hyper Prism Armor):超透過装甲」を採用したことであった。
開発段階でのテスト記録に「低ミノフスキー粒子エリア、射程距離300m、8.8Gジュールビーム砲直射の条件下において、表面反射・散乱率65.7%、基部吸収・放熱率19.8%の結果を得た」とあり、実に85パーセント以上のビーム減衰率を誇ったことになる。
外観も、白銀の半透明装甲が金属にはない異質な輝きを放っており、開発時には「史上最も壮麗なザク」との呼び声も高かった。
しかしながら、機体テストにおいて、並外れた動体視力を持つ限られた者以外はマルチモニターを制御出来ないという乗り手を選ぶ極端な仕様特性が判明、また開戦が近づくにつれ地球連邦との関係も悪化し装甲の原料となる石英と水晶の交易も途絶えたことから試作機としてわずかに1機がロールアウトしただけで、実戦には配備されなかった悲運の機体である。
その強力なアンチビーム能力から仮に実戦投入されていればあのガンダムですら敵ではなかったとまで言われている。
そのため、地球連邦軍が開戦後徹底してビーム兵器に偏った兵装展開をしたこともあり、ジオン公国軍の戦況が悪化しつつあった一年戦争最後期には、実戦投入出来なかった責任を問われた公国軍兵器開発部幹部が密かに粛清されたとの噂まで残されている。
宇宙世紀0079年12月31日から翌1月1日にかけてのジオン公国軍と地球連邦軍との間の一年戦争最後の総力戦では、要塞ア・バオア・クーが戦いの舞台となった。
戦艦グワジンにて、シャア・アズナブル大佐搭乗のジオングがSフィールド宙域でガンダムと交戦中との報を受けたキシリア・ザビ少将が「あれがジオングでなくシ・リコーンであればな・・・」とつぶやいたと戦後、当時艦長付き侍従尉官だったマレット・サンギーヌ氏は語っている。
(エシュレイ・アナハイム著「ジオン公国モビルスーツ開発正史」第二章「開戦準備期における特戦機体開発」より)
・・・なんちゃって(笑)
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